「ノブレス・オブリージュ 今後も救世主たらんことを」

東のエデン noblesse oblige

 

東のエデンに出てくる言葉。

「ノブレス・オブリージュ 今後も救世主たらんことを」

東のエデン noblesse oblige

 

「ノブレス・オブリージュ(Noblesse Oblige)」は直訳すると「高貴さは(義務を)強制する」を意味していて、日本語にすると「位高ければ徳高きを要す」となります。

東のエデンの作中ではもうちょっと単純で「持てる者の義務」として使われています。

 

Mr.OUTSIDE(亜東 才蔵)によって独善的に選ばれた12人のセレソンは、
100億円とノブレス携帯(ジュイス/Juiz というコンシェルジュとの連絡用)を強制的に渡されます。

セレソンは100億円を使う”義務”を持ち、
100億円とジュイスを利用すれば現実的に可能なこと
(東京にミサイルを撃つ、殺人現場を片付ける、総理大臣に「ギャフン」と言わせる・・等々)
は何でも依頼することができ、それで閉塞感漂う今の日本を何とかしろということです。

東のエデン noblesse oblige

 

ただし「ノブレス・オブリージュ(Noblesse Oblige)」という言葉の通り、
100億円を自分の私利私欲のためだけに利用し続けたり、
日本を救う目的が果たせぬまま残金が0円になった場合には「的確な死」が持たされる・・・というわけです。

 

あるセレソンは自ら官僚となって国を動かそうとしたし、
別のセレソンは難病に苦しむ家族丸ごと病院の近くに住めて仕事も与える仕組みを作り、
他のセレソンは性犯罪者を捕まえて”ジョニー狩り”(男性器をちょん切る!)をしたりと
それぞれの思うやり方を進めます。

 

いろんなレビューを見ていると

「いや、100億円ポッチで日本が何とかなるわけないだろうw」

というある意味真面目なコメントもありましたが、じゃあ逆に聞きたい。

いくらあればいいのですか?

 

そんな質問の答えが今の政治ではないでしょうか?

「○○するには予算がまるで足りない。もっとよこせ。税金増やせ。」

ってことでしょう(苦笑)

 

作品中では「持てる者:セレソン」の対比として
豊洲に集められた2万人の若いニートが登場します。

このニートたちは服も来ていなくて髪も剃られています。

なのに全く悲壮感なく、解放されてイの一番にしたのが、
山と積まれたケータイの中から自分のを探し出して充電すること(笑)

 

東のエデンの中ではニートがどうとか、そういうことは直接触れられていませんでしたし、
パッと見「持てる者」の反対、「持たない者」としてニートが登場していたように思います。

 

ただ、良く考えるとニートが実は一番「持てる者」じゃないかと思うんですよね。

 

というのは、
そもそもの「ノブレス・オブリージュ(Noblesse Oblige)」は「貴族の義務」であり、
貴族の高貴さは自らの労働を前提にしていません。

働かずして得た富であり、だからこそノーブル(noble)なんですよね。

 

さてさて、一方ニートは・・・

(レベルの高さはどうあれ)正に貴族と同じではないかと思うのです。

だって働かなくてもそれなりに食べれて、住む部屋があって、ネットも繋がっている。

 

ちょっと前に「世界がもし100人の村だったら」という本がブームになりました。

全世界を100人の村人に縮小して考えると、
25人は雨露をしのぐところがなく、20人は食べ物がなく、17人は安全に水さえ飲めない。

銀行に預金があって財布にお金があって家のどこかに小銭が転がっていて、
更にパソコンを持っているのは村人の中でたった2人だけだそうです。

 

そう考えると、日本に生まれただけで私たちは結構「持てる者」なんじゃないかなーと思ってしまいます。

更に働かずとも何とかなっているニートはまさに貴族様!?

なんて屁理屈も、「本気で何もない・できない人」から見ると通ってしまう意見なのではないかと思います。

 

とまあ、別にニートがどうとか、引きこもりがどうとか、
個人の生き方をここで論議するつもりはありませんし、
だから東のエデンの中でもそこまで話を展開させなかったのだろうと思います。

 

私はネットビジネスを通した「労働」で対価を得ている以上貴族ではありませんが
それでも少なからず100人の村人の中の「持てる者」として、行動の規範は得ておきたいなと思っています。

お金のある人がお金を使うのは本当に義務で、みんなが溜め込んでしまうと経済が動かない。

だから金持ちが豪遊するのも経済活性化のために必要なことだと思いますが
でもそれを見せびらかすのがステータスの1つみたいに勘違いしているのは
どうなんだろうなーと思ったりもするのです。

そして、お金を使うことでしか自分のポジションを表せないのではなく
「ノブレス・オブリージュ(Noblesse Oblige)」を心に入れておきたいものだと思うのです。

 

あ、あとこれは東のエデンを見た人にしか興味がないかもしれませんが
Juiz の「ノブレス・オブリージュ 今後も救世主たらんことを」と「受理されました」の mp3音源 を置いときます。

⇒ 「ノブレス・オブリージュ 今後も救世主たらんことを」

⇒ 「受理されました」

着信音(着ボイス)にしたい方はどうぞ^^;

 

今回の引用:東のエデン

 

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

物書き人。
漫画、アニメ、妄想好きなので、イロイロ頭に浮かんだことを文章にしてます。

お仕事としては主に自宅にて、文章書いたりデザインしたりシステムみたり、ひろ〜くうす〜く気ままにのんびりやってます。

目次